茹で蛙の盆踊り

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アラフォーサラリーマンが、まぬけな子育て話などをお届けします

子供の予防接種

今日は子供たちの予防接種の日。5歳児と乳児の2人を妻1人に任せるのはさすがにきついので、僕も会社を休んで一緒に行くことにした。

木曜日、みんなが働いているときに休みというのは精神的に楽だ。そしてこのなんとも言えない背徳感がいい。世間様が働いているというのに、自分はなんの生産性もなくただ存在しているだけ!どうよ、この穀潰し的存在。

とはいえ、ただの穀潰しでも生活をすればゴミくらい生産するので、こいつは片付けなきゃいかん。今日もまだゴミ当番はうちだったなあと思いながらゴミ出し場にいくと、また奴らにやられた!またカラスにゴミを荒らされたではないか。カラスよけネットがあっても容赦なくゴミを漁るんだな、奴らは。

部屋に戻って新しいゴミ袋を持ってきて、散らかったゴミを片付けようとゴミステーションに戻ったら、ちょうど他の部屋の奥さんがやってきて帚とちりとりをもって手伝ってくれた。「手伝ってくれた」と書いたけど、正確には彼女がほとんど片づけてくれた。彼女がゴミを集めて、僕はゴミ袋を広げてホールドする係。いやはや、ゴミ登板でもないのに、雑用をやらせてしまってすまんです。

さてさて、ゴミの処理の後は、息子たちの処理。じゃなくて身支度。予防接種の件はまだ長男には言ってはいけない。いまここでいったら、お着替えもできなくなることが容易に想像できる。病院に行くまでは何も悟られてはいけないのである。

「なんで今日は (家を出る時間が) 遅いの?」としきりに不思議がる息子の質問をうかくはぐらかしつつ、車に乗せた。こうなればもうこっちのものだ。あとは病院まできゃつを搬送できる。病院までついてしまえば、援軍 (看護師さんたち) もいるしなんとかなるでしょう。ベイビー君はまだ何も事情がわからないから、いつも通りわけもわからず車に乗せられる。

病院につく寸前のとこで、妻が今日は「チックン (注射)するよ」と息子の打ち明けた。これを聞いた瞬間、案の定息子は恐怖に顔を引きつらせて「やだ!やだ!チックンいやだ!!」と叫び始める。息子には申し訳ないけど、いくら嫌と言ってももうここまできてしまったらしょうがないのだよ。

病院につくと、諦めたのか案外静かに待っていてくれた。うちの番が回ってきた。一度に診察室に大勢入ることはできないので最初は「お父さんは外で待っていてくださいね」といわれたけど、いよいよ "チックン" のときになると「お父さん、息子さんを抑えにきてください」と言われ、診察室に入る。

息子のシャツをまくり上げ、息子を抱きかかえて暴れないように抑える。5歳児にもなると、大人でも手を焼くくらい暴れまくるから気合をいれないと!注射を打つ前から息子は恐怖でパニックになりまくってぎゃんぎゃん泣いている。「いやだ!やだ!やだやだ!!あー!!」と騒ぎまくるから、見ていてちょっと心が痛む。先生が注射の準備をし始めて、いよいよ声が大きくなっていく。

息子「いやだー!!ぎゃー!あ”ーー!!!」

先生「はーい、ちっくん」

息子「あ!!あ!あ!あー・・・!・・・・あれ・・・??(痛くない)」

どうやら思っていたよりも痛くなかったみたいで拍子抜けしたらしい (笑)。さんざん喚いた手前、息子も若干気まずい感じがしたのかちょっと恥ずかしそうにしていたけど、まあよかったよかった。アメリカにいたときは、看護師さんがまるで腕にダーツを投げつけるような勢いでブスっと突き刺していたから、あれは本当に痛かったんだろうな。それと比べると、日本の先生はものすごく優しくやってくれたから、痛みもそれほどなかったんでしょう。アメリカの病院の「筋肉注射やからどこに打ってもええやろ?」みたいな感じはちょっと子供にはきついわなあ。

うちの長男くん、自分の注射が終わると、まあ現金なものである。今度は次男の注射の番だからそれが見たくて仕方がないらしい。こんな小さいころから他人の不幸は密の味っていうことか。長男の注射が終わって僕と二人で診察室からは出されたけど、注射を打たれたであろうベイビー君の激しい叫び声は十分に聞こえてきた。ベイビーの痛ましい叫び声を聞いて、にっこりとほくそ笑む長男くん。随分と悪いやつだ(笑)。

ベイビーの叫び声にほくそ笑む長男

ベイビーはいっぺんに3番も予防接種を打たれてパニック状態だったらしい。彼も徐々に知恵がついてきたらしく、注射を打たれる前に「これはやられる!」と身構えたらしいけど、所詮まだ赤子。なされるがままに打たれてしまいましたとさ。

ハンコ注射を打ったあとが乾くまではまた別室で待機したんだけど、その間もベイビーはパニック泣き。

「信じとっのによくも騙しやがって!」っていう感じで恨めしく睨まれました。しかし、息子よ、これは現代人なら誰もが通る道だから仕方がないのだよ。今や人間だけではなく、その辺のワンちゃんだって予防接種くらいするんだよ。

「信じとったのに、なんで裏切ったんや!こんな目に遭わせるなんてひどいやないか!!」って顔でしきりにこっちをみてくるベイビーくん

長男くんは自分のギャン泣きのことは忘れて終始上から目線で先輩ヅラしていました。