この記事では次のようなことが書いてあります。まっったく真面目な記事ではないです。ネタ記事なので軽く流してください。
- 「自分の話が他人にも通じている」と勝手に思い込んでしまうけど、そんなこたぁない。
- 世代間のコミュニケーショの難しさ
IT音痴です
子供の頃にWindows 95 が発売されて、その後インターネットが普及し始めました。
当時はまだインターネットっていうものがよくわからずに、なんだか犯罪の臭いのするアンダーグラウンドなのもかななんて思っていました。
今みたいな光回線なんてなくって、SMAPの中居くんが "ISDN" の宣伝をガンガンやってましたね。今の若い子は知らんでしょう。まぁ、僕もISDNがなんだったのかと訊かれると答えることはできませんけど。なんか電話回線よりちょこっと速いやつ?みたいな??
そんなISDN も出たかと思ったらあっという間にブロードバンドに取って変わられ、今では光回線がメインでしょうかね。
ITバブルあり、ライブドア事件あり、まさに僕はITの黎明期を経験して生きてきたハズでした。はずなのに、全くIT関係は詳しくない!!
スマホもあんまりよく使いこなせない。なんなら、このスマホのフリック入力ってのは未だに慣れない。ガラケーのボタンの方が誤入力がなくてよかった(笑)。
ホントにIT系のはよーわからんのです。なので、エクセルもマクロなんて組めないので、前任者が作ったもんはそのまま秘伝のタレのように使い回しですよ。いじったらどんな天変地異が起きるかわからんですからね。
ワードも文頭の揃え方がわからないから、スペースで揃えちゃう残念な人間です。
相対的にはITができる人間
でも、僕も相対的にはITができる人間なんです。じゃあ、「誰と比べてか?」っていうと、そりゃおじいちゃん、おばあちゃんですよ。
彼ら世代からしたら僕なんて 準デジタルネイティブ世代 ですわね。彼らと対峙したときは無双状態です。平気な顔して知ったかぶれてしまいます。
しかし、今回はなかなか相手が強敵でした…
兄さん、ちょっと写真の圧縮の仕方を教えてくれ
今回のご相手は、もう還暦なので僕からしたら自分の親に近いくらいです。その方からいきなり電話をもらいました。
おう、兄さん、ちょっと証明写真を10KBだかなんだかに圧縮しなきゃいけねえんだが、どうやるんだ?
いきなりの質問でちょっと面喰いました。第一、僕の職業はIT系じゃないですし、そもそも「証明写真で10KB」ってちょっと容量少なすぎじゃないですか!??
後でわかったのですが、その方は写真の容量を「1MB未満10KB以上」にしたかったみたいです。
電話越しで説明
一体なぜ証明写真のサイズ変更が必要だったのか?e-VISA (電子ビザ) の申請をするのに証明写真のアップロードが必要だったみたいです。
状況がよくわかないまま、とりあえずその方のご要望に応えようとします(電話越しで)。
無料のサイトとか紹介したらたぶん意味不明なことになるので、既存のソフトを使うのが賢明なはず!電話越しでの説明なので、極力シンプルに説明しないと!!
えーと、まずはWindowsのアクセサリからペイントと開いてください
おー、これでいいのか
開いたら、写真を張り付けて "サイズ変更" ってやつをぽちっとしてください
おうおう。張り付けりゃいいんだな。
そうしたら、左上の方にある "サイズ変更" をクリックして、あとはテキトーにサイズを合わせてください。
あとは自分のお好みでサイズを変えればいいだけですよね。
なんだい兄さん、あとはてめえでやれってぇのかい?
(まぁ、そういうことです) は、はい。
なんか若干キレていらっしゃる感じでしたけど、電話越しなのでこれ以上の助け舟は出せません。なんだかんだで割とスムーズに会話が進行したので「問題なく終わった」とその時は思いました。
俺の顔がねぇじゃねぇか!
一仕事を終えたと思って一息ついていたところに、その方が僕のところにいらっしゃいました。
おうおう、兄さん、あんたの言った通りにやったらよお、こんなんになっちまったじゃねぇか!
明らかにご立腹ですね。一体何が起きてしまったのでしょう?申請書類を印刷したものを見せてもらいましたら、証明写真の部分がこんな感じになっていました。本来はその方のご尊顔が写っているはずの場所が…
真っ青やん!ってか、ただのブルースクリーン!人物写真がかすりもしていない!
僕の知ってる証明写真ってのは↓これですよ
なぜに、真っ青になるんですかね(笑)??
たぶん、下の赤枠のところだけ拡大しちゃったんでしょうけど、なんでそうなるかねぇ??謎過ぎる・・・ 一体どんな操作をしたらそうなったよ・・・??
僕も何度かビザ申請はしたことがあるので、証明写真の提出は難しいっていうのは理解しています。でも、それは普通「サイズの問題」です。ビザの証明写真の規格はかなり寸法にうるさいので、数ミリ違っただけで拒否されることもちょいちょいあります。
でも、そもそも「なんも写ってない証明写真」ってのは初めて見ました(笑)。これはきっと審査官の人もびっくりでしょう。ジャパニーズから送られた証明がただのブルースクリーンだなんて普通予想しないっすからね。
おいおい、どうしてこうなってんだよ??
(その問いは逆に僕から言いたいやつなんすけど・・・) ・・・す、すみません・・・
全くよぉ、おめぇの言う通りにやったらこうなっちまったじゃねぇか!
なるほど、なるほど、様子が掴めてきましたよ。間違えないように教えなかった僕の過失だということですね。なるほど、なるほど… ってそういうものなの(笑)…??もう、文化が違いすぎて興味深い状況だなぁって思いました。もう、間に受けていたら何が何やら理解ができないです。
もう一度写真サイズを調整します
その方に写真のオリジナルをもらって、もう一度サイズ調整をすることにしました。
元のデータを見てみると、ちゃんと「1MB未満、10KB以上」のサイズに余裕でおさまっています…
(おいおい、そのまま貼付できたやん)
でも、こんなことは口が裂けても言えません。ここではとりあえずサイズ調整をやって誠実さを見せるのが重要です。
お医者さんだって、家族が望むのであれば、手の施しようの患者に最後まで治療を行うのです。なぜなら、人間は感情の生き物だから!ここ重要です。合理性ではないのです。気持ちの問題です(笑)。
ここでも同じです。相手が納得してくれればいいのです。
オリジナルデータをもらって、サイズをちょこっと圧縮して、メールで写真を送りました。
○○さん、携帯の方に送っておきました。
携帯に送ったぁ??てめぇ、申請する時はパソコンでやるのにどうするんだよ!
(えーと、メールを送るとパソコンの方にも携帯の方にも送られるんです…) すみません、うっかりしていました。パソコンの方ですよね。
大事なのは相手の感情です。人間は理性では動きません(笑)。「パソコンも同期してるから大丈夫っすよ」なんて言った日にゃあ何が起こるかわかりません。「とりあえず僕が悪い」スタンスでやっておいて間違いはありません。
なんかもう色々大変です。
今度こそ解決したと一休みしていると、またかかってきました。電話!恐る恐る取ると…
おい、さっき送ってくれたあれはどうやって開けばいいんだよ?!なんかペイントに貼り付いてやがるぞ?
うーん、もう何を言っているのかわからないので、直接ご本人のところに行きました。
「僕が悪い」ので、ちょっとプリプリしていらっしゃいます。
さっき送った写真のファイルを見ても、普通のjpegで何も問題ありません。問題だったのは、ファイルを開く時の設定がペイントになっていただけのことでした。
このことを説明しても、なかなか信じてもらえません。
おめえ、本当に大丈夫か?今度は本当にいいんだろうな?たのむぜ、しっかりしてくれよ
(ぼ、「僕が」大丈夫なのか??なんかおかしいなぁ…)
なんか知らないけど、全部僕がダメみたいな感じになっているぞ。どっちが大丈夫なのか、どっちがしっかりすべきなのか、もう僕にはわかりません(笑)。
一応、写真の件は一段落しましたけど、どっと疲れましたね。
我々は理解し合えない!
なんだか不思議の国に迷い込んでしまったような気分です。僕はただ手助けをしただけなのに、なぜか「僕のせいで」トラブルに巻き込まれたということになっているようでした。
今回の事件では学びがデカかったですね。人間ついつい、自分の言ったことがそのまま伝わると勘違いしてしまいますが、それは我々の勝手な思い込みですね。自分の言ったことは基本的に他人には通じないのです。特に、世代が違うと共有しているボキャブラリーも、知識も、感性も何もかもが違うので理解しようがないですね。
今回は年上の人のパターンだったけど、これが年下の場合も然りなんでしょうね。人間って面白いなぁ。